20220201

津南は雪の中でした。2月1日に津南町に行ってきました。

目的は緑風舎(松本英利・文子夫妻)の作品を見るためです。

作品については、今月の12日(土)~21日(月)の期間発表致しますのでお楽しみに![ 15日(火)・16日(水)はお休みです] 今日は奥様の文子さんが行っている仕事?趣味?伝統文化の継承?・・・何と言って良いか分かりませんが、藁細工の話です。以前にも紹介したと思いますが、松本夫妻は数年前から田んぼを耕し始めました。目的は米ではなく藁を取るためです。取った藁の灰を使って生糸の精練を行うのが目的です。

米はあくまでも副産物だそうです。そんな松本さんの家の中には文子さんが作った藁細工の品々が並んでいます。作品を見終え、コーヒーを頂いているときに藁細工の話となり、伺うと、たかが藁細工されど藁細工という話です。

 文子さんは藁細工にそれほど深い興味があったわけではなく、たまたま津南の各集落の高齢者が集まり藁細工の伝統を継承しようと若い人を募ったそうです。その時に文子さんは、縄を綯(な)えればと思い(普通、藁を綯えればと思います?) 友達と二人で参加されたそうです。参加してみると講師は全てご高齢な男ばかり。そんな中、若い生徒は怒鳴られることもなく親切丁寧な指導を受けたそうです。

そして生徒も徐々に増え、中には小さいお子さん連れの生徒が来たときなんかには、高齢の講師は指導をそっちのけで孫をあやすように連れてきた子供の面倒に夢中だったそうです。そんな楽しい講習会、気が付けば二十数年続いているそうです。作品のひとつひとつにそれを得意とする達人がいるそうで、まだまだ未熟者で先輩方の足元にも及ばないと文子さんは言ってます。

 話が進む中「コシヒカリの藁は駄目なんです」と文子さん。藁細工に使用する藁はほとんどがコシヒカリの藁かと思っていたらコシヒカリの藁は風に倒れにくくするために品種改良されて藁細工をするには茎が固く不向きだそうです。そこで藁細工の達人たちは、藁細工に合った藁を自分たちで作っているのだそうです。それも一種類ではなく田んぼの片隅に何種類も作っているのだそうです。

そして作品によって藁の種類を変えているのだそうです。藁細工用の米の味は良くないので俗称ミトラズ(米としては使わず)と言って食べないそうです。藁細工のための米作り、藁灰のための米作り、モノを作るって大変なんですね。

 今回、松本文子さんに藁細工の作品を少しお借りして店内にて展示販売致しております。ご覧になって下さいませ。

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