20190401

先日、山形県酒田市の小売屋さんから電話があり

ゴールデンウィークに振袖を見たいと言うお客様がいるので一式用意できないかとの連絡がありました。電話を切ってあまりにも久しぶりの振袖の依頼。考えてみたら娘のお友達と娘のを作って以来のことです。その娘も今年で26歳。こんなに振袖に縁がなかった年月は初めてかもしれません。後日、十日町に出向いた時に先方からの依頼の話をし、振袖を借りるお願いをすると「どっちが良いの?」との問。

「えっ、何?」と答えると、インクジェットの振袖が良いのか、普通の振袖が良いのかという問だそうです。先月末に集金に来た問屋の話で、某小売屋さんが振袖のお手入れを預かったところ化繊の生地だったそうです。その問屋も化繊の生地の振袖が出回っているとは聞いていたが、普及の進みが早いなァと言っていたことを思いだしました。話は戻り、何でどっちと質問したのかと聞き返したら、今はインクジェットの振袖が主流だそうで依頼があると訪ねるのだそうです。時代は変わりました。安価で買えて多くの成人の皆さんがお召頂けるなら、それはそれでよいのかと思います。

 東京に出ると結構な割合で会う高校時代からの友人家族の話です。先日、東京・日本橋の“ブリッジにいがた”に行った時も一緒に夕食をとる段取りになっていました。数日前に彼から連絡があり、息子夫婦も同席で良いかとの事。私たちも月之さんといつも販売の手伝いをしていただく平林さんと4人で行くのでみんなで一緒に飲もうという事で当日会いました。友人の息子さんとは30年以上も前に会っただけだったのでお互い初対面と一緒です。酒の席とはいい、若夫婦の気さくさにはビックリです。もし私の息子が同じ立場で私の友達と一緒に会ってくれるかと考えたら、良いよとは言わない気がします。

 時間も進み酔いが回って口が軽くなり、周りに関係なく友人と私で高校時代の思い出や結婚前の昔話をしていても嫌な顔をせず若夫婦はニコニコと聞き入ってくれていました。そんな時、友人がぽろっと○○ちゃん(息子さんの嫁)は俺のことを「○○さん」と名前を呼ぶんだよ、俺は「お父さん」と呼んで欲しいんだと言い出したのです。周りのみんなもえっという顔でお嫁さんを見てしまいお嫁さんは「えっ、おかしいですか?」と一言。お嫁さんが言うには、「お父さん」というのは私の父だけで義理のお父さんには「お父さん」と言えないというのです。理解に苦しむ言葉が返って来ました。

 いくたびかみんなで話が行き来したのちに、これからは「お父さん」呼んでもらえることになり、その場は丸く収まったのですが、子供たちと親との間には計り知れない隔たりがあるのかもしれません。普段は、和気藹々と会って何気なく過ごしている日々の中には、年の違い時代の違い育ち方の違いで考え方も違ってくるのだと考えさせられました。

 最近お客様からもいろんなお話をお聞きしますが、理解し納得できることが以前より少なく、それは違うんじゃないとかそれはダメでしょと反論する方が多くなってきたような気がします。今の時代との開きや自分の尺度との違いが大きくなってきたのかもしれません。これからも皆様の体験談をお聞きし、息子や娘とのギャップを乗り越えて行きたいと思います。

皆様のいろんな体験談をお聞かせ下さいませ。

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