と申してはみたものの商売的にはパッとしない日々が続いております。足元も良いのに何で誰も来店してくれないんだろうとぼ~っとして時間を過ごすことの多いこと・・・。皆さんわのわに顔を出してください。
雪も少なく足元が良かったこともあって、先月・今月と、いろんなところからお誘いを頂き、支障なく誘われるままに顔を出して参りました。その中で米沢の取引先の粟野商事の横山さんから2月の8日・9日の「上杉雪灯篭まつり」に何とか都合をつけて来て下さいとの事、「何で?」と聞くと「どうしても」とそれしか答えてくれません。
「ちょっと考えて連絡します。」と電話を切り、時間をおいて断るつもりでした。何度もの誘いの連絡。
そして「何で?」と聞くと「どうしても」と繰り返すだけ、普通ならきっぱりと断るのですが、横山さんの「どうしても」という言い方が気になり、何となく「じゃァ行くよ。」と返事をしてしまいました。「上杉雪灯篭まつり」は何年も前から誘いはあったのですが、十日町の雪まつりさえ行ったことが無いのに何で寒い中を米沢まで行くのかという理由で断って参りました。今回は「どうしても」来いとしか言わないことに、何かあるなと逆に考え、行くと言ってしまいました。
そして当日、昼食後、粟野商事の社屋に行くと皆様もご存知の野々花染工房の諏訪豪一さんと昨年11月にお越し頂いた㈱新田の新田英行会長の息子・現社長、源太郎さんの二人展「二藍の会」が模様されておりました。
二藍とは、藍の上に紅花を染め重ねた平安時代に愛好された紫系統の色で古くから紅花は紅藍花、呉藍とも呼び、紅藍(くれない)と表記されました。藍と紅藍の二色の藍で染めたという意味から「二藍」と呼びます。若年ほど紅を強めに、壮年ほど藍を強くする傾向があるため、二藍は使う方の年齢や趣向によって各種存在していました。今回は、藍染めと紅花染めの両工房の作品発表会です。このためにお呼びがかかったのです。罠にかかった?でもないか、二人の力作を見ることができました。米沢の人は、仲が良いんだなァと思いました。
この、雪灯篭に合わせて行われる染織展ももう31回。30年を機に止めるという話も持ち上がったのですが、先程から紹介している豪一・源太郎の二人が昨年同時期に新しい社長に就任したこともあり、新たなスタートとしてこれからも継続していくこととなりました。そんな記念すべき二人展を見に行けて良かったのかなァと思います。
その夜は豪一・源太郎の二人が主催の雪見の宴が、国の登録有形文化財に指定されている米沢牛・山懐料理「吉亭」にて行われました。米沢の料理を堪能し、ほろ酔い加減で雪灯篭を見学に外へ。
ようやく肝心の「上杉雪灯篭まつり」ですが、お世話になっている粟野商事の今の会長さんら有志が立ち上げた祭りだそうです。米沢にある城址公園内で行われます。日中に通った時は雪で作られた白い灯篭が道の両脇に並んでいるだけで、車で通る分には白い塔が並んでいる、それだけでした。夜、灯篭に火が灯ると景色は一変、暗闇に灯篭からこぼれる蝋燭の炎の灯りが幻想的な世界を映し出しています。
「来て良かった!」と思いました。そしてこの光景を来年は是非皆様と見に来たいなァと思いました。来年は一緒に「上杉雪灯篭まつり」行きませんか?