20241101

朝NHKBSで尾野真千子主演のカーネーションが再放送されています。

10月18日放送第23話の中で洋裁の根岸先生(財前直見)に連れられて、ヒロイン糸子(尾野真千子)が生まれて初めて洋服を着て心斎橋に行き、家に帰ってきてきものに着替えて畳の上に仰向けに寝転んで「着物は楽だ!」と一言。

この時代はというと1932年(昭和7年)ころの話です。今から90数年前のことです。今私とかみさんは帰ってきて洋服に着替えると「楽だ!」と声を発します。着慣れるとはこのことを言うのだと思います。そして翌日の第24話ではデパート火災の新聞記事を見て糸子の脳裏にひらめきが走り、家を飛び出し心斎橋のデパートに向かうシーンで終わりました。

この出来事はきもの生活を一変させた大事件だったのです。ここに出てくるデパート火災は実際に在った東京・日本橋の目抜き通りに存在した一流デパート白木屋のことです。1932年、歳末商戦のさなかに起きた日本初の高層ビル火災で死者14人をだしただけでなく、そこから1つの伝説が生まれたのです。

 「当時の女性は着物で下着を着けておらず、地上に下りるのを恥ずかしがって墜落死した。女性が下着を着けるようになったのはそれからのことだ」。当時は女性用のパンツをズロースと総称していたが、白木屋火事はそのズロースの普及と直結して記憶され、服飾史の本などにも記されている。と書かれています。

話は続き糸子が心斎橋のデパートを回り制服をきものから洋服にと提案し、取り入れられる筋になっていくのです。90数年の時の流れの中で「きものが楽だ!」から「洋服が楽だ!」になってしまいました。私事ですが、本当にきものは楽だったのでしょうか?きものを売って生業にしているものが洋服の方が楽だ!なんて言ってすみません。でも本当です。

最近BS放送を見ることが多くなったような気がします。ではなく多くなっています。見ているとぞっとする時があります。半数以上が亡き人が出てるドラマとか、バラエティでドリフターズは全員集合しているのですが加藤茶と高木ブーしかこの世にいません。画像って不思議ですね。最近の歌番組は見ないです。見ても誰だかよく分かりませんし、グループ名などはとんと覚えられません。歌っている内容も響くものがあまりありません。ところがBSで懐かしいフォーク・ポップス・演歌が流れると、好きな曲は当たり前ですが嫌いだった曲までも口ずさんでいる自分がいるのです。昔、わけの解らん歌だなァとか歌っている人がみんな同じに見えるなどとテレビに向かって言っていた親を思い出します。これが年を取るということなのでしょうか?そして自分が今そうなのです。

皆さんはないですか?こんなこと。

Comments are closed.