そして2002年(平成14年)4月22日「わのわ」として店舗を構えて20年目、今年節目の年を迎えることが出来ました。私もこの仕事に携わって44年、68歳になります。普通なら楽隠居なのでしょうが、なかなかそうはさせてもらえません。
私がきもの業界に入った頃は全体で一兆五千億円位の売上がありましたがコロナ前には三千五百億円まで落ち込みました。こんな急降下の業界は珍しいのではないでしょうか?と言いながらも必死に食い下がっている私もどうなのでしょうか。
でも、悲観はしておりません。規模が大きかったときは 見える範囲に限りがあり、知り得る商品にも限りがありました。規模が小さくなった今、情報網も広がり、全国各地の商品を取扱うことがある程度可能になり、望む商品を手に入れることが出来、皆様にお見せすることが出来るようになりました。だからと言って何でもかんでもお見せすれば良いとは思いません。自分の足で出向いて行って自分好みの商品をお客に提案し、お客様と一緒に喜び合えたらと思っております。
また、皆様からのご希望やご提案にも満足行けるような結果を出せるよう全力を尽くして参りたいと思っております。今年は節目の年、わのわオリジナルの商品を何点か発表するための準備を進めております。乞うご期待くださいませ。4月より創業55周年と題して年間を通してわのわが自信をもってお勧めする各産地の商品のご提案や新しい試みの商品のご提案などを行って参ります。ご案内の際には是非足をお運び下さいませ。
私もあと何年頑張ります、とは言える年ではなくなってきました。言えるのは一年一年を皆様と一緒に、きもの生活を楽しめるよう頑張りたいと思っております。これからもわのわを宜しくお願い申し上げます。
【宣伝】
4月8日(金)~10日(日)の3日間 藤井絞展を行います。
今回は藤井絞の製作担当の田尻さんにお越し頂いて、絞りに関する全てのご質問にお答えして頂きますのでこの機会にご来場下さいませ。
4月23日(土)・24日(日)には、広瀬まりこさんに初めてわのわに来て頂きます。
広瀬さんには今回小千谷ちぢみを使った洋服を皆様と一緒にデザインし製作して頂きます。
広瀬さんにお越し頂くきっかけは、昨年の7月に遡ります。バック製作者の月乃さんと打合せのため柏崎に来て頂くこととなり、薄暗くなった柏崎駅に迎えに行った時のことです。駅に近づいていくと薄暗い街灯の下に一人の女性のシルエットが写し出されていました。その女性の羽織っていた薄手のコートの袖が夜風に揺れていい女って感じに見えました。
近づくと月乃さんでした。女性を引き立たせるコート、月乃さんに製作者を聞くと広瀬まりこさんとのこと、そして今回、初めての来店の運びとなりました。皆様、お楽しみに!